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「職場で悩んだときには」 2014/09/05

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「職場で悩んだときには」


同じ職場環境で、同じくらいの仕事量、プレッシャーなのに、心身の不調をきたす人とそうでない人がいます。
さまざまな要因がありますが、今回は基礎理論である認知行動理論について書きたいと思います。問題点を整理するときに非常に役に立ちます。

認知行動理論とは、欧米のカウンセリングの主流となっている認知行動療法の基礎となる理論です。 ようやく日本でも認知行動療法によるカウンセリングが保険診療となり、徐々に普及しはじめています。

認知行動理論では、

(1)環境:過去や現在の自分のおかれている状況、
     ストレスのようなもの
(2)考え:自分や他人についての考え、
     イメージや記憶のようなもの
(3)気分:喜怒哀楽をはじめとした感情
(4)行動:実際に行う行動
(5)身体:ドキドキ、汗をかくといった体の反応

環境を含めた5つの領域が互いに密接に関連していると考えます。

特に、考え、気分、行動、身体の4つの領域を結ぶ線はお互いがお互いに影響を及ぼしていることを示しています。 つまり、行動の変化は、気分の変化を促し、体の反応が変わってくると気分や考えも変わってくるのです。
たとえば、大雨が降って歯が痛いときには、どう頑張っても良い気分や考えにはならなく、行動も消極的になりがちです。

この5つの領域が理解できると、問題の整理・理解ができるようになります。

よく職場での問題解決に、考えや行動のみに焦点をあてて解決策を考えることが多いのですが、それ以外の要因も互いに影響し合っています。その中で、変えやすいところから変えていこうというのが基礎的な考え方です。
先程の例だといくら雨のせいで気分が悪くても、雨自体はどうすることもできません。その場合は、環境以外の要因を変える(まずは動いてみる等)が必要です。

そのような視点で問題解決を図っていくことがより早く問題を解決できることにつながります。

職場で悩んだとき、まずは動いてみる等、変えやすいところから変えてみましょう!





植田 健太
執筆者:植田 健太Office CPSR 代表
臨床心理士・社会保険労務士事務所
東京都町田市中町1-4-2 町田新産業創造センター2F
Tel:03-6384-7472 Fax:050-3312-6880
【事務所HP】http://cp-sr.com/

日本唯一の臨床心理士・社会保険労務士事務所であるOffice CPSR代表。
キヤノンアネルバ株式会社およびキヤノン株式会社で約10年人事を経験後、Office CPSRを設立。
著書・論文として、EAPハンドブックや数々の論文を公刊
ストレスマネジメントの研究で、国際健康心理学会での受賞歴を有している。
「頑張る人がより頑張れる環境作りを」をモットーに、単なるメンタルヘルス対策にとどまらない、好循環を生む職場環境作りを得意としている。

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