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1UPコラム

異業種交流会にネットワークビジネスの人が参加したがる理由とその問題点 2015/12/17

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異業種交流会にネットワークビジネスの人が参加したがる理由とその問題点
元記事:exciteニュース「アムウェイにキラキラ・ロハス女子が急増中で新たな危険性を指摘する声」


exciteニュースにネットワークビジネス(アムウェイ)に「キラキラ・ロハス女子」が増えている、という記事が出ていた。

「キラキラ・ロハス女子」がいかなる人たちなのかは、私自身はあまり縁がないのでいまひとつ定かではないが(苦笑)、記事によるとキラキラと充実している(ように見える)女性のことらしい。
そこの定義はさておき、ネットワークビジネスをやっている若い女性が増えているというのは興味深い内容だ。

2年ほど前にはなるが、ネットワークビジネスに長年携わっている人に話を聞いたところ、「MLM(マルチレベルマーケティング=ネットワークビジネス)の市場は10数年前と比べて5分の1以下になっている」と言っていた。

実際、異業種交流会の運営をしていて、「ネットワークビジネスの人の参加禁止」を決めるなど、ある面ではネットワークビジネスを注視しているものとして、実感としてはマーケットが縮小しているという話に同意を覚えていた。
(ネットワークビジネスの人の参加(潜入)状況からもそう感じていた)

それと逆行している記事ということになる。
ただ、MLM市場は縮小しているが、アムウェイで、特にキラキラ女子が増えているだけかもしれない可能性はある。

いずれにせよ、異業種交流会とネットワークビジネスは断っても断てない関係(というのは大袈裟だが・・・)であるので、これからは「キラキラ女子」の動向を気にする必要があると思われる。

異業種交流会にネットワークビジネスの人が参加したがる理由

なぜ、その動向を気にする必要があるかというと、先にも触れたように、異業種交流会への参加はお断りをしており、そのルールを守って頂くため、また、もしネットワークビジネスをやっていることを隠して参加された場合はその場で退出をしていただき、その後の交流会への参加を受け付けないようにするためである。

そもそもネットワークビジネスと異業種交流会は親和性の高いもののようだ。

ネットワークビジネスを始める場合、自ら色々と各サービスをリサーチして、資料請求をして、その上で代理店契約をする、すなわち誰かからの紹介でなくビジネスを始める人というのはほとんどいないはずだ。
そして紹介してくるのは、比較的近しい個人のはずだ。

そうやって近しい個人から紹介を受け、ビジネスをスタートすると今度は勧誘する側になるわけだが、当然近しい人に声を掛けていくことになる。
通常、1人あたりの友人・知人というのは100~300人と言われているので、その中から勧誘できる人をピックアップする。すると多い人でも100名くらい、少ないと10数人なんてことになる。

頑張って勧誘(本人的には紹介・案内)をしても、実際にビジネスに取り組む人はほとんどいない。この時点で勧誘先リストは枯渇してしまっている。

そこで新規開拓だ。

といってもできることは限られる。
友人・知人から紹介してもらうにも、すでにその本人に断られているとその先は見込めない。
道で知らない人の声を掛けたり、個人宅にピンポンをすることもできない。(しても獲得できる可能性は極めて低い)

となると、どこかで人に会わなければいけない。
そこでピンと来るのが、異業種交流会やパーティーだ。

手っ取り早く、初対面の人にたくさん会える、しかも話が上手くいかなくてもその場限りの関係なので、後腐れも無い。

普通に考えると、そんなネットワーカー(ネットワークビジネスをする人)にとってはとても重宝する場所であるというのがわかる。
なので、こぞって交流会に参加してくる、という図式なわけだ。

これが、なかなか主催者泣かせの状況だ。

異業種交流会におけるネットワーカーの問題点

何が問題か。
よく「ネットワーカーは参加禁止なので」というと、「私は全然勧誘しませんので!」という方がいる。

そう、まず最大の問題点は、異業種交流会で出会った人に対して、しつこく勧誘行為をすること。
メールを何通も送ったり、電話を何回も掛けたり、「自分には必要ない」と言われているにも関わらず、勧誘行為を行う人が多くいるのだ。

また記事中にもあるが、「お茶しましょう」「ご飯いきましょう」と誘っておいて、結局ネットワークビジネスの勧誘目的だったということがある。
これは「ブラインド勧誘(目的隠匿型勧誘)」といって、れっきとした違法行為(特定商取引法違反)にあたる。

異業種交流会にネットワーカーの参加を許可すると、上記のような状況を生みやすく、違法行為を受けるだけではなく、違法行為をさせることの助長にもつながり、これもまた大問題だ。

そしてもう1点、ネットワーカーの参加を許可してしまうと、交流会の参加者の内、極端な場合では半数がネットワーカーだった!などという状況が生まれてしまう。

実際、私が異業種交流会を開始した当初(2001年)、ネットワークビジネスというものの存在すらほとんど知らず、そのため当然参加の規制は行っていなかった。

すると、会場には30~40人の参加者が集まっているうち、半数がネットワーカーだったということが実際に起こったのだ。

そうなると、ネットワーカー以外の人から見ると、名刺交換した10人のうち5人がネットワーカーだった、ということが起こる。しかも、ネットワーカーの人たちはそのように教育されているのか、受け売りが受け継がれているのが、概ね同じような話に終始する。

これでは、効率的な交流の場とはいえなくなってしまう。

参加する異業種交流会の判断はご自分で

これらの問題が明確になって、私の運営しているフレンドリンク異業種交流会では、運営開始の1年後から、ネットワーカーの人の参加を禁止する、という判断に至った。
(その際の、反発もなかなかのものでしたが(苦笑))

現在では異業種交流会は数多く開催されている。

その中には、まだネットワーカーの参加を認めているところも多くあるようだ。

ネットワークビジネスをされている人はそちらへ、それ以外の方はご自分の判断で参加する交流会を選ばれることをお薦めします。

追伸:ネットワークビジネス及びネットワーカーに対する見解

ちなみに、このような記事を書くと、「ネットワークビジネスを誤解している」とか「ネットワーカーを目の敵にしている」と思われるかもしれない。
(実際、何度も言われた(苦笑))

そうではありません。
ネットワークビジネスが違法であるとは言っていないし、思ってもいない。
ネットワーカーが反社会的な人だ!と言ってるわけでもない。

それに取り組むがどうかは個人の自由だと思っている。
その点は誤解のないように。
ただし、私が取り組むことはないので、勧誘はご遠慮願います(笑)





諏訪 功
執筆者:諏訪 功フレンドリンク異業種交流会 代表者 , 東京都
 フレンドリンク異業種交流会の創立者。2001年よりフレンドリンクを立ち上げ20年以上に渡り運営。「価値ある出会いを一つでも多く作る」をミッションに主にビジネスパーソンの出会いのプラットフォームを構築。
 Web開発・コンサルティング会社の株式会社アクセルメディアも20年間経営したのちM&Aにて売却。

著書:仕事もお金も情報もみんな『人』からやってくる(こう書房)
Amazon 書籍ページ

○フレンドリンク異業種交流会(創立者)
https://friendlink.jp

○株式会社アクセルメディア 創業者(元代表取締役)
http://axel-media.com