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「特許は儲かる」より「特許は自衛隊と同じ!?」という考え方2017/02/14

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「特許は儲かる」より「特許は自衛隊と同じ!?」という考え方


「特許を取ったらいくら儲かるの?」

 「特許を取ったらいくら儲かるの?」
よく聞かれることですし、そう思う経営者さんも多いのではないでしょうか。
権利を取得するまでの費用を考えたら、それを回収するかそれ以上の利益がないとやりたいとは思いませんよね。

 しかしながら、特許をはじめとする知的財産権については、その権利を取得できたからといって、それだけで儲かるものではありません。
では、取得する意味って何でしょうか?
いろんな考え方があるかと思いますが、考え方の一つとして、「特許(いわゆる知的財産権)は、自衛隊である」という考え方があると思います。


知的財産権とは

 そもそも、知的財産権とは、特許権(発明・アイディア)、実用新案権(簡易発明・アイディア)、意匠権(デザイン)、商標権(ブランド)、著作権(創作物)といった権利のことです。
特に、特許権、実用新案権、意匠権、商標権については、自社で、もしくは特許事務所を通じて特許庁へ出願し、所定の審査を経てから権利になるため、相当の費用と時間が必要になります。


なぜ、自衛隊と同じと考えられるのか

 自衛隊って無くても普段の生活に支障はないですよね?
これと同じで、知的財産権(特許等)が無くても通常の会社の事業に支障はないと思います。
当然、権利を一つも有していなくても存続している企業は少なくないと思っております。
しかしながら、これら知的財産権は、何か起こった時(有事の際)には、役に立つのです。
例えば、他国の飛行機が領空侵犯している場合、自衛隊がスクランブルを行います。
これは、他社が自社の権利の侵害をしている場合に警告をするのと同等ではないでしょうか。
このように、知的財産権については、保険的な守りもできるし、差し止めや損害賠償請求などの攻撃も可能になります。
つまり、自衛隊は国を守る組織であって、何かあれば攻撃も防御も可能であることから、知的財産権と同じであるといえると思います。
このように、「特許は自衛隊と同じ」と考えると面白いかもしれません。


権利を持つ意味

 みなさんは、自衛隊に掛ける税金は高いと思いますか?低いと思いますか?
知的財産権が自衛隊と同じと考えると、何かあった時のために、多少の費用を掛けてでも取得しておく意味はあると思います。ただ、中小企業や小規模企業では、掛けられる費用に限界があるため、例えば、ものづくり補助金であったり、特許庁が行っている「中小ベンチャー企業、小規模企業を対象とした審査請求料・特許料の軽減措置」等を利用して、権利取得を検討してみては如何でしょうか。
もちろん、何かあった時のみならず、普段から「特許取得済み技術」といって製品アピールすることもできますし、他社から実施料を得る方法もあります。





吉田 浩子
執筆者:吉田 浩子
埼玉県出身。
高校卒業後、自衛隊に入隊と同時に大学に入学。昼間は自衛官をしつつ、夜間で大学に通う。自衛隊退職後、大学を卒業して、地方の中小企業のメーカーに入社。工場向けの設備製品の設計開発に携る。その後、特許事務所にて特許の権利化業務に携わる。
これまでの経験を活かし、特許で収入を得る(売り上げを上げる)ための個人・中小企業向けの知財コンサルティングを行う。
ホームページ:http://seieisha.jp