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サービス業のススメ ~キーワードは「非日常」~ 2016/05/19

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サービス業のススメ ~キーワードは「非日常」~


サービス業で働く醍醐味

サービス業は、「人が育たない、離職率が高い」「拘束時間が長い」「他の業界と比べて、給与の水準が低い」などと言われて久しい。
確かに、そういった側面はある。
企業によってだが、いわゆる「ブラック企業」と言われてしまう所もあるようだ。

そもそも、サービス業とは・・・無形財の販売業。物品以外のサービスを提供する事。
となると、世の中のほとんどの業種は、サービス業の一部なのかもしれません。
今回は、私が長く携わってきた宿泊業にフォーカスしてみたいと思う。

私が考える宿泊業の魅力は、「非日常」にあると思う。
ご家族、ご夫婦などで、休暇にリゾート地にある宿泊施設に行くのは、もちろん「非日常」であるが、ビジネスマンが出張でビジネスホテルに宿泊するのも、「非日常」であり、「旅」だと思う。
そんな普段とは違う日を過ごすのが、旅の醍醐味であり、お客様に「非日常」を提供するのが働く側の醍醐味。言い換えれば、お客様のプライベート・人生の一部に携われるのが魅力と言えよう。

また、どの業界の企業にもある 総務・経理・広報・営業などのセクションに加え、接客・サービス・調理・設備なども経験出来る訳で、若いうちから、自分の適性や先を見据えた働き方を見つけやすい世界ではないかと思う。
また、若い方に限らず、年配の皆さんも活躍できる場が多い。

実際、重たいベッドを動かしながらベッドメイクを仕上げる年配女性の動きたるや、お見事しか言いようがない。

最後に、10年程前、東北地方のとあるホテルの再生に携わっていた際のエピソードをご紹介させて頂く。
今でこそ、朝食無料が当たり前のご時世だが、当時は、まだ有料がほとんど。
喫食率が上がらない中、「おふくろの味の朝ごはん」をコンセプトに進めようと、朝食スタッフとして還暦を過ぎた女性を採用した。

数か月後、その女性との会話の中で、
「私、毎朝ここに来るのが嬉しいの。常連のお客様に声を掛けて頂いたり、おいしいと言って、たくさん食べてくれたり。私の生きがいになりました」と。
小生、シビレました。鳥肌が立ちました。

数年後、その女性は、病気の治療で退職する事になりましたが、2年後、病気が完治した後、戻ってきてくれました。

今回は、ここまで。
拙い文章にも関わらず、ご拝読賜り、厚く御礼申し上げます。
また、次回、お会いいたしましょう。

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寺野 良祐
執筆者:寺野 良祐
温泉ソムリエ協会認定 温泉ソムリエ

1973年生まれ 東京都出身
大学時代の飲食店でのアルバイトを通じ、サービス業・接客業に魅力を感じ、新卒で栃木県の温泉地にある大型観光ホテルに入社し、宿泊部門・予約部門・料飲部門を経験。
その後、宿泊特化型のホテルチェーンにて、オペレーション全般・営業・新規開業・地方のホテル再生事業に携わったのち、温泉テーマパークの、団体セールス・館内オペレーションに従事。
現在は、シティホテル・バンケットの営業、企画を担当。

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