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なぜ、接客・サービスの現場に30代は少ないのか?2017/09/04

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なぜ、接客・サービスの現場に30代は少ないのか?


サービス業・接客業の残念な現状

長年、サービス業・接客業に携わってきた者として、非常に残念に感じる事があります。
それは、若い人材が定着しないという事です。特に、働き盛りの30代が極端に少ないという事です。
一般企業であれば、30代は係長や課長クラスに昇進し、部下やチームを持ち、自分の業務以外に、部下の育成やチームのマネジメントなどもこなしていく時期だと思います。
では、なぜ、サービスの現場に、その世代が少ないのでしょうか?
これは、特定の企業に限らず、サービス産業全体の現状が大きく関係していると思います。


サービス業の労働環境・労働条件

まず、労働環境や労働条件に関する部分から言いますと、やはり、ご利用頂くお客様次第のところが多々あり、勤務時間や勤務体系が固定しづらいという点があります。
学生の皆さんが、サービス業に就職が決まり、土日や正月は仕事と分かって入社されても、実際に、それを体感する事で、気持が変わってしまう事もありますし、外から見ていた華やかな部分だけをイメージされて入社されて、現実とのギャップを感じてしまう方も多いようです。
また、同業他社の出店や新規企業の参入が増え、もし売上が伸び悩んだ場合、社員の数を最低限に抑えて、パート・アルバイトの方の比率を上げるという策を講じる企業もありますが、そうなると、皆さまのご想像通り、良い方向には進みません。
また、20代後半から30代になると、結婚(女性の場合は出産もあると思います)を機に、異業種へ変わる方も多いです。


サービス業のモチベーション

次に、モチベーションの部分で言いますと、
最初は、毎日が新鮮で、楽しくて仕方がなかった日々も、年数が経つにつれて、「このまま続けていて良いのか」と疑問を抱く様になります。
ある程度の年齢になって、いつまでも「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」の毎日で良いのかと考えてしまうんですね。
将来の自分のスキルに不安を抱いてしまうんです。私も同じでした。

結果、若いリーダーが手薄になり、強い現場を作る事が出来ず、人材が定着しないという悪循環が生まれている気がしてなりません。
若いリーダーを育成出来る(なるべく任せて、最後の責任は、自分で取る)ような中高年の管理職が少ない事の方が、むしろ問題なのかもしれません。

最後に、
何だかネガティブな内容になってしまいましたが、仕事を変える事自体は、決して悪い事ではありません。
やりたい事や目標を見つけて、それに向かってチャレンジする事は、むしろ素晴らしい事だと思っております。

ご拝読賜り、厚く御礼申し上げます。





寺野 良祐
執筆者:寺野 良祐
温泉ソムリエ協会認定 温泉ソムリエ

1973年生まれ 東京都出身
大学時代の飲食店でのアルバイトを通じ、サービス業・接客業に魅力を感じ、新卒で栃木県の温泉地にある大型観光ホテルに入社し、宿泊部門・予約部門・料飲部門を経験。
その後、宿泊特化型のホテルチェーンにて、オペレーション全般・営業・新規開業・地方のホテル再生事業に携わったのち、温泉テーマパークの、団体セールス・館内オペレーションに従事。
現在は、シティホテル・バンケットの営業、企画を担当。

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