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1UPコラム

なぜ、多くの現場は上手く回らないのか? 2016/09/29

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なぜ、多くの現場は上手く回らないのか?


主役は「人」

サービスの現場の主役は、ご利用頂くと「ゲスト」と、そこで働く「従業員」。
紛れもなく「人」が主役です。
ほとんどの施設は、社員は少数で、パートさん、アルバイトさん(以下PA)が、従業員の大半を占めている事でしょう。
社員以外の人材がいないと成立しない産業です。

そこに100人のスタッフがいるとすれば、性格や物の考え方も100通り。
自分と全く同じという人は、誰一人存在しません。
PAさん達も、サービスの現場で働く理由は、人それぞれであり、
主婦の方であれば、家から近い・働ける時間帯が合う・扶養の範囲内で働けるなどの理由もあるでしょうし、学生さんであれば、お小遣いや生活費、学費を捻出する為だったり、社会に出る前の勉強として経験を積む方も多いです。
フリーターさんであれば、他の事もしながら、組織の制約に縛られずに働き、ある程度の収入を確保したいという方が多い様に感じます。

仕事内容の差に関して

専門的な技術や知識を必要とする職種(設備関連や調理など)を除き、
直接ゲストに対する実務という部分に関してだけで言えば、社員もPAさんも、
やるべき仕事(サービス)は、さほど変わりません。
むしろ、PAさんの方が、ゲストとのやり取りは多いかもしれません。
批判を恐れず書きますが、簡単に言ってしまえば、社員だろうがPAだろうが、
自分が頂くお給料は、ゲストがお支払い頂く代金から出ている事を理解している人ならば、誰でも出来る仕事なのです。

そして、社員の昇給や、PAさんの時給UPは、単に売上が上がったからと言って、
簡単に出来る事ではありません。
そうなると働く側の心理として誰もが考えてしまうことが
「今日、暇だったらラッキーだな」「面倒なゲストに当たらなければ良いな」だったりします(笑)
社員や幹部が考えなくてはならない事は、労働時間の短縮や賃金UPが容易ではない中で、以下にサービスの醍醐味を感じ、また働く仲間に感じて貰えるか。そして、感じさせる事が出来るかではないでしょうか。
ただ、社員や幹部も、時にはPAさんと同じ事を考えてしまうサラリーマンである事も、また事実です。

社員や幹部の役割や、リーダーの資質などに関しても、また別の機会に書かせて頂きたく存じます。


ご拝読賜り、厚く御礼申し上げます。

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寺野 良祐
執筆者:寺野 良祐
温泉ソムリエ協会認定 温泉ソムリエ

1973年生まれ 東京都出身
大学時代の飲食店でのアルバイトを通じ、サービス業・接客業に魅力を感じ、新卒で栃木県の温泉地にある大型観光ホテルに入社し、宿泊部門・予約部門・料飲部門を経験。
その後、宿泊特化型のホテルチェーンにて、オペレーション全般・営業・新規開業・地方のホテル再生事業に携わったのち、温泉テーマパークの、団体セールス・館内オペレーションに従事。
現在は、シティホテル・バンケットの営業、企画を担当。

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